VILLA URARA THE COAST

高知県安芸市の入口にあり、土佐湾を一望できる敷地に建つ一棟貸別荘の新築計画である。計画するにあたり、最高のロケーションを持つ敷地を生かすために夕日に着目した。敷地の南西側に海が広がっていたからである。日本の建物では通常嫌われる事の多い西について調べていると「parlamittaパーラーミッタ」という仏教の言葉に行き着いた。「日願ひがん」「最高であること」という言葉だ。真西に沈む夕日は古来から神聖なものと考えられてきたのだ。建物の軸を真西にとり諸室を配置する事で年間を通して安定した夕日を望める設計とした。毎年春分・秋分の日には建物の軸線に夕日が重なり、文字通り「最高の夕日」が眺められる体験に寄り添う建物となった。